燃焼

目次

ハイスピードカメラによる燃焼の可視化

エンジンなどの燃焼現象の可視化には、高感度のハイスピードカメラが必要となります。圧力センサーと同期して撮影したり、温度解析ソフトウェアを用いて画像解析を行うケースも多いです。そうして燃焼を可視化することは、内燃機関の設計改善、燃焼効率の向上、排気ガスの削減、安全性の確保などにつながります。

燃焼の撮影のポイント

燃焼をハイスピードカメラで可視化する際には、以下のポイントを抑えることが重要です。

ポイント01 高感度とHDR機能を備えたカメラを使う

燃焼現象の撮影では、主に自発光を撮影します。そのため他の現象の撮影のように、照明を使うケースは限りなく少ないです。だからこそ特に青炎を撮影する際などは、カメラのイメージセンサー自体が持つ感度が重要になります。明るさが不均一となるケースも多いため、適切な露出設定を行えるHDR(ハイダイナミックレンジ合成)機能も備えているカメラだとよいでしょう。

ポイント02 エンジンは内部を観察できるようにする

エンジンの燃焼を撮影するには、内部が見えるようにする必要があります。その方法のひとつが、耐熱ボアスコープ(硬性鏡)という特殊なレンズを使用して、エンジンの燃焼室内を直接観察することです。もしくはシリンダー部分などを石英ガラスで制作する可視化エンジンを使用します。

このように特殊レンズの使用や可視化モデルを制作することにより、普段は見られない現象をスローモーションで観察できます。

1.耐熱ボアスコープを使用した直接観察

2.可視化エンジンによる観察

ポイント03 対象によっては拡大撮影と長時間撮影を行う

最近では宇宙産業の高まりと共に、ロケットエンジンの燃焼を撮影する機会が増えています。例えばラボでの固体燃料の燃焼実験では、拡大レンズを用いることで燃料に混ぜるアルミニウムの燃焼も撮影できるようになります。実験場での大型燃焼試験では、長時間撮影できるカメラが必要です。

また、ロケットのノズル部分を同時に撮影することで燃焼振動の可視化を行うこともできます。

ポイント04 撮影と合わせて温度も解析する

2色式熱画像計測システム「Thermera」を使えば、ハイスピードカメラによる撮影とあわせて、燃焼の温度解析を行うこともできます。900度以上かつ輝炎が対象で、窓越しでも解析可能です。ただしガスの燃焼などの化学発光は解析できません。

Thermeraにはハイスピードカメラを使わないシステムもありますので、高速現象以外の温度も計測可能です。(詳しくはこちらの製品情報をご確認ください。 )

撮影システムの構成

燃焼のハイスピード撮影には、高感度・HDR機能を備えたハイスピードカメラ、耐熱ボアスコープなど用途に合ったレンズ、三脚といった設置治具が必要です。

燃焼を撮影した映像

弊社のハイスピードカメラで実際に撮影した燃焼の映像を紹介します。

ジェットエンジン模型型燃焼器の火炎

アルミニウム粉の燃焼

可視化エンジンでの燃焼撮影

実機エンジンでのボアスコープを用いた撮影

2色式熱画像温度計測システム Thermera による 炎温度解析

燃焼の撮影事例

燃焼の撮影におすすめの製品

燃焼の撮影に関する資料

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