映像伝送サービスとは?インターネットを利用した映像伝送は信頼できるのか
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世界中の様々な場所で日々行われているスポーツ、コンサート、報道などのイベント。これらを映像コンテンツとして視聴者に提供するためには、映像を伝送することが必要です。
この記事では、映像伝送サービスが必要となるのはどのようなケースなのか、また、映像伝送をおこなう方法や、インターネットによる映像伝送の信頼性などを技術面から解説します。
映像伝送サービスはどんな時に必要?
映像伝送サービスとは、スポーツ、コンサート、報道などのイベント中継映像や番組配信等の各種映像をリアルタイムに伝送する通信サービスです。
世界、日本国内では毎日のようにスポーツ、コンサート、報道などのイベントが発生しており、これらを映像コンテンツとして広く提供/配信するためには、イベントの現場から他拠点へ映像伝送をおこなう必要があります。そこで重要になってくるのが、映像伝送サービスです。
海外のイベントを日本国内へ映像伝送したい、スポーツ中継を放送局に向けて映像伝送したい、ライブコンサートの映像をデジタルプラットフォームの配信サーバへ伝送したい、突発的に起こった報道事案に対して映像を即座に伝送したいなど、他拠点への映像伝送が必要となるケースは多岐に渡ります。
映像伝送にはどんな方法があるの?
他拠点への映像伝送を実施する方法は複数あります。ここでは代表的な映像伝送の方法を見ていきましょう。
光ファイバー回線/衛星回線を利用する方法
特に大規模なイベントなどで利用されているのが、光ファイバー回線を利用する方法や衛星回線を利用する方法などです。
この方法は、高いコストがかかることや、送受信側の電波の状況に依存することなどのデメリットはあるものの、高品質で安定した映像伝送を実現するために、これまでの映像制作ワークフローでは必要なソリューションであり、多くの大規模イベントで利用されてきました。
ただし昨今では、このようなIP映像伝送に必要な高価で複雑な回線や、ネットワークの状況にも変化が見られます。
詳しく見ていきましょう。
パブリックインターネットを利用する方法
最近のパブリックなネットワーク環境の整備が進むにつれて、一般的なインターネット回線の環境でも、高品質で信頼性の高い映像伝送が可能になりつつあり、パブリックインターネットを利用して映像伝送をおこなうケースが徐々に増えてきています。
前述した光ファイバー回線などに比べると、ネットワークのジッタ(時間帯や場所によって通信に利用できる帯域幅に変動が出ること)やパケットロス率が高いことがインターネット回線の弱点ですが、通信するためのIPプロトコルとネットワーク基盤の強化により、これらの弱点を克服することができるようになりました。
2021年度の統計として、日本ではなく国外(欧米)の放送またはインターネット放送局事業者に対する調査として、拠点間の映像伝送のために利用するインフラは?というアンケートに対して、衛星回線は 34%, 光ファイバは 54%と高い利用率をキープしていますが、全体で1位となったのはインターネットで、なんと 79%が利用していると回答しています。
(出典:https://www.haivision.com/resources/white-paper/broadcast-ip-transformation-report/)
日本のインターネット環境は海外と比較しても安定している、高品質であると評価されることが多いと聞きます。このようなパブリックなインターネット回線は、回線を提供する側であるネットワーク事業者、回線を利用する側である制作プロダクション、どちらにとっても比較的容易に提供/利用が可能であることから、今後、日本国内の映像伝送でも、インターネットを利用する機会は急増するのではないかと予想されます。
インターネットを利用した映像伝送や配信は信頼できる?
誰でも気軽に利用できるパブリックインターネットですが、インターネットを利用した映像伝送や配信に不安を感じる方も多いのではないでしょうか?
インターネット利用を前提に規格化されている 「SRT (Secure Relieable Transport) 」というIPストリームのプロトコルを利用することで、映像伝送や配信の信頼性を高めることができます。
ネットワークジッタやパケロス等で正常に送受信できなかったパケットを再送信する機能や、送信側と受信側で適切なバッファを確保する「SRT」のテクノロジーで、安定した映像伝送を実現できます。インターネットという汎用的なネットワークを利用する上で大切な映像・データを安定して届けるための技術で、今後の映像伝送、配信などでも利用が広がることが期待されています。
提供される回線が専用回線でなくパブリックインターネットだとしても、中継や配信の用途で気軽に利用することができるので、インフラを用意するという高いハードルも解決できます。
「SRT」はオープンソースになっており、特定のエンコーダやデコーダだけでなく、ソフトウェアベースのアプリケーションなどでも利用することが可能です。iOSやAndroidといったモバイルデバイス上でも利用できるものが増えており、デバイスに制限のない映像伝送が可能で、このテクノロジーを簡単に映像制作のワークフローに取り込むことができます。
通信状況や利用しているインターネット回線のパケロス率やRTT(Round Trip Time) なども合わせて監視、把握することで、利用する回線に潜む潜在的なリスクを軽減することも可能です。「SRT」を利用できる機器、主にエンコーダやデコーダには、これらの機能を標準実装しているものもあり、インターネットを利用した映像伝送や配信への不安を解決するための情報として利用できます。手元の映像を提供先に確実に届けた、という裏付けを得るために活用することができます。
インターネットを用意し、「SRT」対応のプロダクトを集めたら、映像伝送はすぐにできます。しかし、それらの設定や取扱いに不安を感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか。新しい技術で実績もないので、それも課題のひとつです。
このような不安を解決するためのサービスやソリューションのひとつが、映像伝送サービス「 Photron Live Clous Service(LCS)」です。
映像伝送サービス「Photron Live Cloud Service(LCS)」でできること
インターネット回線と「SRT」対応機器が用意できたら、それらを接続するための設定や環境が必要になります。映像伝送サービス「Photron Live Cloud Service(LCS)」を利用すれば、誰でも簡単にそれらの準備が可能になります。
映像伝送サービス「Photron Live Cloud Service(LCS)」の特長
- 「SRT」利用に必要な設定やサーバ機能をシステムが振り出してくれる
これを使用するだけで映像伝送できます。 - SRT対応機器はインターネットに接続するだけ
光ファイバーやVPN等で必要だったルータ等の煩雑な設定は不要です。 - 1週間、1ストリームからの利用が可能
そのコストパフォーマンスは圧倒的です。
利用するネットワークに依存せず、「SRT」という素晴らしい技術を誰でも簡単に、低コストで利用できるようにするのが、映像伝送サービス「Photron Live Cloud Service(LCS)」です。無料トライアルも可能ですので、興味のある方は、ぜひこの機会に活用してみてはいかがでしょうか。
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