Vizrt x Deltatre　最新スタッツデータ連携で実現するリアルタイムバーチャルグラフィックス

最新スタッツデータとのリアルタイム連携が魅力

Deltatreは、UEFA（欧州サッカー連盟）、FIFA（国際サッカー連盟）などのスポーツ機関と業務提携し、世界の放送事業者向けに、ゴール、シュート、ファールなどのデータから、選手ごとの走行距離やパスの長さにいたるまで、あらゆるスタッツデータを提供している。
『2014年以前のチャンピオンズリーグのハイライト番組は、セットを建て込んで、MCとゲストがVTRで試合を振り返り、キーワードを手書きしたフリップを使いながらトークをする、というオーソドックスな演出で番組を放送していました。セット自体が古くなってきたこともあり、何か新しい映像演出を取り入れたいと検討していたところに、Deltatreからアプローチがありました。』と、茂木 氏は当時を振り返る。

Deltatreの提案は、Deltatreが提供する「Magma」アプリケーションと、『スカパー！』が既に導入していた オンエアグラフィックシステム「Vizrt」を使ったスタッツデータ連携による新たな映像演出だ。

システムの魅力について、茂木 氏はこう話す。『Deltatre本社とプロジェクトを進める必要があったため、言葉や時差、物理的な距離の問題等々、心配な点は多くありました。しかし、既設の「Vizrt」システムを使ってUEFA公認の最新スタッツデータをリアルタイムにバーチャルグラフィックスで描画できるという点に、大きな魅力を感じました。』

心躍るフルバーチャルセットの新演出

茂木 氏、坂口 氏は、新しい映像演出の効果と技術面でのメリットをこう話す。
『「Vizrt」を使ったフルバーチャルセット演出に変わったことで、まず我々作り手側が、その目新しさに心が躍りました。狭いスタジオをどう広く見せるかも大きなテーマのひとつだったのですが、バーチャルセットと気付かずに、“セットが広くなりましたね！”と、SNSに書き込みをいただくなど、視聴者からも良い反応をいただいています。先日は、ハイライト番組だけでなく中継のハーフタイム中にフォーメーションのグラフィックスをリアルタイムOAに使う取組みもおこない、ますます今後が楽しみになっています。』
『Deltatre社のシステムは、UEFA公式グラフィックスを「Vizrt」のシーンデータとして提供してくれるので非常に助かっています。また、「Magma」を介して、海外にあるDeltatreサーバから、チームデータ、対戦表、フォーメーションなどの必要なデータをセレクトして並べるだけで、そのプレビュー結果が「 Viz Engine 」でリアルタイムにグラフィックス描画されるので、データ準備の手間や、間違った数値を出してしまうといった問題が少なくなった点は、大きなメリットだと感じています。』

Vizrt・Deltatre社システムの潜在能力を最大限に引き出せる演出を

今後の展望や課題などについて、茂木 氏、坂口 氏に聞いた。『タッチパネルを使った演出や、「 Vizrt 」から「EVS」サーバ内の映像クリップを再生する仕組みはすでに構築できていますが、本格運用できていない点や、使いきれていない「 Vizrt 」の潜在能力を最大限に引き出して、演出に落とし込むことに取り組みたいと考えています。また、欧州サッカーだけでなく、Jリーグをはじめ他の番組でも、スタッツデータとの連携で、より魅力的な演出を実現していきたいと思っています。』

（この記事は2015年12月2日時点の情報です）

導入製品

• Vizrt
  Vizrtのリアルタイム3Dグラフィックスによる豊かな映像表現が、ニュース・スポーツ・バラエティ番組の可能性を広げます。世界中の放送局での長年にわたる実績が製品の品質、信頼を証明しています。

フォトロン 担当者の声