動画配信システムの構築方法・自社用配信サーバーの作り方!費用や運用時の注意点も解説

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目次

動画配信システムを構築するには、大きく分けて4つのパターンがあります。

  1. スクラッチ開発で、クラウド型の動画配信システムを導入する
  2. スクラッチ開発で、オンプレミス型の動画配信システムを導入する
  3. パッケージ製品を利用し、クラウド型の動画配信システムを導入する
  4. パッケージ製品を利用し、オンプレミス型の動画配信システムを導入する

「スクラッチ開発」とは、システムをゼロから構築することです。それに対して「パッケージ製品」とは、既に構築されているシステムのことを指し、それを導入することで動画配信プラットフォームを作る方法です。

この4パターンのどの方法を選択するかによって、機能やセキュリティ・かかる費用などが異なります。そのため自社の業種や動画配信の目的などに合わせて、最適な方法を選ばなくてはいけません。

この記事では「スクラッチ開発 or パッケージ製品」「クラウド型 or オンプレミス型」という視点で、それぞれの詳細やメリット・デメリットをお伝えし、どれを選ぶべきかを解説します。

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動画配信システムを構築する方法は大きく分けて「スクラッチ開発」「パッケージ開発」の2通り

まず、動画配信システムを構築するには大きく分けて以下2つの方法があります。

内容コスト依頼先
(1)スクラッチ開発を行うゼロから動画配信システムを作る2,000万程度システム開発会社
(2)パッケージ製品を利用する既存の動画配信システム(パッケージ)を利用する300万~1,000万円程度動画配信システムプラットフォームの開発ベンダー
※コストは後述する「クラウドorオンプレミス」によっても異なりますが、ここではオンプレミスの場合を例として記載しています。

結論からお伝えすると、(1)スクラッチ開発はコストが非常に高額なので、(2)パッケージ製品を検討する企業がほとんどです。

それぞれの詳細を見ていきましょう。

(1)スクラッチ開発とは?メリット・デメリット・費用を解説

スクラッチ開発とは、ゼロから自社専用の配信システムを構築することです。基本的には、システム開発会社に依頼をします。

メリットデメリット
・自由度が高く自社専用の機能を付けられる
・自社にとって使いやすい(都合が良い)ように作ってもらえる
・費用が高い
・開発に時間がかかる
※パッケージ製品と比較した場合

スクラッチ開発の一番のメリットは、オーダーメイドのシステムを構築できる点です。特殊な要件があっても対応でき、既存のシステムにはない機能を付けられます。

一方で、ゼロから構築するため、スクラッチ開発には莫大なコストと時間がかかってしまいます。しっかりしたシステムを構築するなら、費用は2,000万程度が一般的でしょう。

中には300万円などの低価格で開発を依頼できることもありますが、そのようなシステムはパッケージ製品とあまり変わらないことも多いです。本当に欲しい機能が付けられない可能性があるので注意が必要です。

スクラッチ開発は基本的に、以下の流れで進めていきます。

  1. 要件定義(必要な機能やシステムの活用目的などを確認する)
  2. 設計(要件に合わせて仕様を決める)
  3. 開発(実際に構築を行う)
  4. テスト
  5. 運用開始
スクラッチ開発がおすすめな企業
・予算が潤沢にある
・パッケージ製品では解決できない課題がある

ただし費用が高額なため、スクラッチ開発を依頼する企業はあまり多くありません。ほとんどの場合は、次に説明する「パッケージ製品」を利用します。

(2)パッケージ製品とは?メリット・デメリット・費用を解説

パッケージ製品とは、既に開発されている動画配信システムのことです。その製品を取り扱っているベンダーやメーカーなどに、導入を依頼します。

メリットデメリット
・費用が比較的安く済む
・運用までの時間があまりかからない
・多くの人(企業)にマッチしやすいよう設計されている
・カスタマイズ性が低いため、特殊な業態には対応しにくい
※スクラッチ開発と比較した場合

パッケージ製品の最大のメリットは、やはりコストの低さでしょう。パッケージ製品を導入する費用は、月額10万~20万円程度(クラウドの場合)、もしくは初期費用300万円~1,000万円程度(オンプレミスの場合)です。※クラウド型とオンプレミス型の違いについては後述します。

最近では機能が充実しているパッケージ製品が多いので、わざわざスクラッチ開発をしなくても、自社の課題に十分対応できるでしょう。そのため費用対効果の観点から、パッケージ製品を選ぶ企業が増えています。

ただしパッケージ製品の中にも様々なものがあり、機能やできることが異なる場合があります。例えば「社員研修に適した製品」「動画マーケティングに適した製品」などがあるので、システムの導入目的に合わせて選ばなくてはいけません。

パッケージ製品を導入する流れは、以下の通りです。

  1. 要件定義(必要な機能やシステムの活用目的などを確認する)
  2. 導入
  3. 設定やコンテンツのアップロード
  4. 運用開始

スクラッチ開発とは異なり開発が済んでいるので、運用開始までの期間が短いというメリットもあります。

パッケージ製品の利用がおすすめな企業
・なるべく費用を抑えつつも、自社の課題解決ができる動画配信システムを導入したい
・なるべく早く運用を開始したい

だいたいの課題はスクラッチ開発を行わなくても解決できるので、まずは一度パッケージ製品を検討してみるのがおすすめです。

動画配信システムを構築するのにおすすめのパッケージ製品

動画配信システムのパッケージ製品は、たくさんの企業が取り扱っています。しかし製品によって得意なことが異なるので、自社の利用目的に合わせて選ぶのがおすすめです。

活用方法別に、おすすめのパッケージ製品を一覧で紹介します。

おすすめ製品活用方法クラウド
(低コスト)
オンプレミス
(高セキュリティ)
CLEVAS
(クレヴァス)
オンライン研修
社内情報共有
Brightcove
(ブライトコーブ)
動画マーケティング×
ULIZA
(ウリザ)
音楽ライブの配信×
OneStream
(ワンストリーム)
動画コンテンツの販売×

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さらに多くの動画配信システムについて知りたい方は、こちらの記事を参考にしてください。
>>動画配信システムのおすすめ比較!選び方や法人向け17サービスの違い

動画配信システムは、さらに運用形態が大きく分かれる【クラウドorオンプレミス】

ここまでで「スクラッチ開発を行うか」「パッケージ製品を導入するか」を決めたら、次はシステムの利用形態を考えなくてはいけません。

動画配信システムには、以下2種類の形態があります。

内容コストセキュリティ
A:クラウド型ベンダーが用意したインターネットで利用する月額料金
10万~20万円程度
B:オンプレミス型自社専用のネットワークで利用する初期費用
300万~1,000万円程度
※コストは前述の「パッケージ製品」を利用した場合のものを記載しています。

例えばここまでの内容を読んでパッケージ製品を検討しているのなら、以下のどちらにするのかを考えなければいけません。

  • 「パッケージ製品」×「クラウド型」
  • 「パッケージ製品」×「オンプレミス型」

クラウド型とオンプレミス型の違いは主に「コスト」と「セキュリティ」です。それぞれ詳しく見ていきましょう。

A:クラウド型動画配信システムの仕組みやメリット・デメリット

クラウド型では、サービス提供会社が用意したインターネットサーバーを利用して動画を配信します。そのため毎月利用料金がかかります(いわゆるサブスクリプション型のサービスです)。

メリットデメリット
・初期費用が安い
・運用開始までの期間が短い
・自社でシステムを保有しなくてよい
・運用や管理のためのリソースが不要
・月額料金がかかる
・オンプレミス型に比べるとセキュリティが弱い
※オンプレミス型と比較した場合

クラウド型は初期費用が安く、導入費用を大幅に抑えられる点がメリットです。費用相場は以下の通りです。

  • 初期費用:10万~30万程度
  • 月額料金:10万~20万円程度

またクラウド型では、自社でシステムを保有する必要がありません。運用や管理を提供会社に任せられるため、運用リソース(場所や人員・費用など)を確保せずに済むという点も、大きなメリットでしょう。

※詳しくは後述しますが、オンプレミス型では運用するための場所や人員が必要になります。

こういった理由から「クラウド型の方が導入しやすい」と考える企業が多く、現在主流となっています。

一方でクラウド型には、オンプレミス型に比べてセキュリティに不安が残るというデメリットがあります。もちろんクラウド型でもしっかりセキュリティ対策が施された製品がほとんどですが、厳しい会社では導入できないケースもあるでしょう。

クラウド型がおすすめな企業
・初期費用をなるべく抑えたい
・システム運用や管理のリソースが確保できない
・固定資産を持ちたくない
・なるべく早く運用を開始したい
・社内以外でも(自宅や営業先などでも)動画を見られる状態を作りたい
・導入を検討している製品が、自社のセキュリティ要件を満たしている

パッケージ×クラウド型は特に人気で、様々な製品が提供されています。前述の通り、それぞれ適した用途が異なるので、自社の目的に合わせて選んでみてください。

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社員研修以外が目的の場合は、こちらの記事を参考にしてみてください。
>>動画配信プラットフォームとは?おすすめ13選を比較!目的別の選び方も解説

B:オンプレミス型動画配信システムの仕組みやメリット・デメリット

オンプレミス型では一般的に、自社専用の動画配信サーバーを購入・構築して動画を配信します。

スクラッチ開発を行う場合にオンプレミス型となることが多いです(もちろんパッケージ製品としてオンプレミス型が扱われている場合もあります)。

メリットデメリット
・社内ネットワーク内に利用を限るため、一般的にはセキュリティが強固
・月額利用料がかからない(運用保守費はかかる)
・カスタマイズできるケースもある
・初期費用が高い
・運用開始まで時間がかかる
・自社でシステムを保有しなければいけない
・システムの運用や保守を行うためのリソースが必要
※クラウド型と比較した場合

オンプレミス型では、社内ネットワークを構築して動画を配信するのが一般的です。そのためクラウド型よりもセキュリティが高く、安心して機密情報を扱えるのが最大のメリットです。中には「セキュリティ要件的に、オンプレミス型でなければ導入できない」という企業もあります。

しかしオンプレミス型を導入するには、費用が高額になるというデメリットがあります。

  • 初期費用:300万~1,000万円
  • システム保守費用:年間30万~100万円程度

さらにオンプレミス型では、システムを自社内に設置し、運用を自分たちで行わなければいけません。そのためのリソースを確保する必要があります。

オンプレミス型がおすすめな企業
セキュリティを最重視しており、ある程度のコストやリソースの問題は許容できる

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>>オンプレミス型動画配信システムのおすすめ比較!本当にオンプレミスが最適なのかも解説

まとめ

動画配信システムは、以下の方法で構築するのがおすすめです。

  • パッケージ製品×クラウド型(コストとリソースを重視する場合におすすめ)
  • パッケージ製品×オンプレミス型(セキュリティを重視する場合におすすめ)

パッケージ製品には様々なものがあり、活用方法や得意なこと・備わっている機能などが異なります。

自社の活用目的に合わせて選んでみてください。

動画配信システムの費用に関しては、こちらでも詳しく解説しています。
>>動画配信システムの費用相場・料金体系!安く導入できる製品は?

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