実車走行試験向け | 長時間撮影・小型マルチヘッドハイスピードカメラ『FASTCAM MH6 type LT』 2022年12月初旬 新発売
株式会社フォトロン(本社:東京都千代田区、代表取締役社長 瀧水隆)は、撮影速度250 fps※1・解像度800×600画素時で最大268秒、フルHD(1920×1080画素)時で最大124秒の長時間撮影が可能で、さらに小型カメラヘッドを最大12台接続可能なマルチヘッドハイスピードカメラ「FASTCAM MH6 type LT」を2022年12月初旬に新発売いたします。 ※1 fps:frame per second = コマ/秒
※価格はお問い合わせください。
製品化の背景
自動車開発の現場では、CASEやEV開発、カーボンニュートラルの広がりなどと同様に、デジタル車両開発への転換・ニーズが高まっています。衝突試験では、かねてより画像計測が用いられてきましたが、走行試験においても画像計測や3次元解析の要望が年々増加しています。
走行試験において、テストコース走行中の部品・車体・ドライバーの挙動を撮影するには、狭所へ設置ができること、そして走行中に途切れなく録画できることが必要です。
そこで、15×15×15mmの超小型カメラヘッド(又はフルHD対応の高解像度小型カメラヘッド)で最大268秒※2まで撮影可能な、実車走行試験向けマルチヘッドハイスピードカメラ『FASTCAM MH6 type LT』を開発いたしました。
本製品は、実車走行試験での乗り心地評価や車両評価、NVH(騒音・振動・ハーシュネス)研究の画像データ取得に役立ち、実映像とシミュレーションデータとの比較など、デジタル車両開発に貢献できるハイスピードカメラです。
※2 800×600画素時
『FASTCAM MH6 type LT』の主な特長
実車走行試験に適した長時間撮影
『FASTCAM MH6 type LT』は「FASTCAM MH6」を長時間撮影に特化させた、実車走行試験向けハイスピードカメラです。撮影速度250 fps・解像度800×600画素時で268秒、フルHD(1920×1080画素)時で124秒の長時間撮影が可能であり、従来製品のMH6と比較して約5倍の撮影時間を実現しました。
さらに、メインユニットに内蔵しているデータ保存用SSDを使うことで、従来は1回の試験ごとにダウンロードが必要であった試験データを複数回分保存することが可能となり、最大13回分の試験を連続的におこなうことが可能です。
これにより、連続的に試験が実施できるため、毎回のデータダウンロード時間の短縮はもちろん、「撮影時間を長くしたい」「試験回数を増やしたい」というユーザーの声にも応え、業務の効率化を支援いたします。
耐衝撃性能を持つフレーム抜けの起きないハイスピードカメラ
実車走行試験での乗り心地評価や車両の各部品の挙動評価、NVH(騒音・振動・ハーシュネス)研究では、試験中に発生する衝撃や振動が計測器に影響を及ぼすことは好ましくありません。それは画像計測を担うハイスピードカメラも同様です。『FASTCAM MH6 type LT』 は160G/10msec/6axes/1,000timesでの試験をクリアしており、高い耐衝撃性能により安心してご使用いただけます。
また、撮影した映像にフレーム抜けがあった場合、他の計測器との同時計測において取得データの時間がずれてしまい、データの整合性が合わなくなることがあります。しかし、『FASTCAM MH6 type LT』 では、フレーム抜けが起きないよう内部に専用のメモリを持っているため、他の計測器との同時撮影にも安心して活用いただけます。
簡単狭所設置&最大12台同時接続可能な超小型カメラヘッド「ST-Cam」
15mm角の超小型カメラヘッド「ST Camera head (ST-Cam)」は、800×600画素で1,000 fpsの撮影が可能です。最大12台同時接続した完全同期撮影で、多視点の可視化や3次元解析用の撮影も容易におこなうことができます。従来設置が難しかった個所での撮影に適したカメラヘッドです。
広範囲での撮影に役立つ、フルHD対応小型カメラヘッド「HD-Cam」
35mm角の小型カメラヘッド「HD Camera head (HD-Cam)」は、フルHD(1920×1080画素)で750 fpsの撮影が可能であり、「ST-Cam」と比較して約4倍の解像度があるカメラヘッドです。車室内全体、ドライバー全身の挙動など、より広い範囲の撮影に適しています。さらに「HD-Cam」「ST-Cam」はメインユニットに混在して接続することが出来るので、一度の試験で全体挙動、詳細挙動を同時に撮影することも可能です。
Roll&Pitchブラケット、L字ブラケット で設置・調整が手軽
Roll&Pitchブラケットの使用で、セッティング時間を大幅に短縮できます。
RollとPitchを自在にコントロールできるため、設置後の微妙な画角調整も手軽におこなえます。例えば、800×600画素は4:3の画角となりますが、想定される現象が縦方向へ動く場合など、簡単に手元でカメラヘッドの向きを変えられるため、設置治具を取り外し、カメラの取り付け方向を変更して設置し直すというような面倒さから解放されます。
一方で、設置個所や画角が決まっているケースにも対応可能な「L字ブラケット」もご用意しております。
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